『光奔』荒木紀子

978-4-7904-1825-2

3,300円(税込)

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昔なら大刀自ならむ喜寿祝ぎて娘らにいただくストール朱色
大の字の交点にまづ点火され光の奔る五山送り火

所収の四五六首を読み終えて、ふと浮かんできた二首である。集の中ほどでさらりと口を衝いて出てきたいささか古風な「大刀自」は著者の矜恃にちがいなく、まこと荒木さんに相応しく微笑ましい呼称である。(前川斎子、本書「序」より)